「例えどんな事があってもあたしが先輩を護ります。
だからずっと傍にいて。何処へも行かないで。」

「聖良…いったいどうした?当たり前だろ。
絶対に聖良を離す訳無いじゃないか?」

龍也先輩の言葉に胸が熱くなってギュッと抱きしめた。

それに答えるように彼もあたしを抱きしめてくれる。

触れ合う部分から伝わる熱が不安を拭ってくれる様にと、強く強く抱きしめずにいられない。

決して離れぬようにと願いを込めて、互いを求めるように引き寄せ、どちらからともなく唇を寄せた。

優しく触れる唇に不安を拭うように何度も想いを寄せる。

徐々に深くなるキスに身体は反応し熱くなるのに、心の奥底の不安だけはどうしても拭いきれなかった。