ペンションの裏手にある森の入り口の広場であたし達は言葉もなく、ただ互いの存在を確かめるように抱き合って満天の星空と、幻想的なホタルの舞う風景を見つめていた。

目の前に広がるのはこの世のものとは思えない幻想的な風景だった。

空には宝石をちりばめたような満天の星が輝いている。

そしてその星にも負けないくらい美しく光る淡い光。

目のまえをフワリと危うげに飛んでいく姿は余りにも脆くて

すぐにでも消え去ってしまいそうなくらい儚いのに…。

その一瞬の淡い輝きは夜空の星さえも威圧する程に強く美しく…

あたし達を圧倒した。