不細工なあたし




「似ー合ーうーーっ!!」


「本気で言ってる?」


着替え終わったあたしを見て、早紀は嬉しそうに叫んでるけど…。


いまいち自分じゃよくわからない。

 
これは合ってるの?


というかこんな短いスカート、初めてだ。


こんなひらひらなのも、初めて。



「よっし、じゃあ村瀬くんに電話して!」

「えぇ!?」


いきなり何を言い出すんだこの子は!


「何驚いてんのよ。何のために着替えたと思ってるの?私が何のために「似合う」ばっかで一番言いたい言葉我慢してると思ってるのよ」


「いちばん言いたい言葉?」


「それは村瀬くんから聞けばいいの。それがいちばんの自信になるんだから。ほらっ、早く会う約束してよー!」


「わ、わかった」


早紀の勢いに圧倒されて、あたしは携帯を手に取って村瀬くんの番号を表示した。


「………」

「何固まってるの」


携帯を握りしめたまま動かないあたしに、早紀が呆れたように言った。


「だ、だってなんて言えば」

「会いたいって言えばいいでしょ!早くしないと日が暮れるわ!」

「え!?会いたいって…、彼女でもないのに?」

「いいのよ大丈夫よだって村瀬くんはミコのことが好きなんだから!!」