その温もりを。


声のする方を見ると

長い髪を耳にかけながら

こっちを見る松原さんの姿があった。


「もしかして…木下さん?
どうしたの?
こんなところで座り込んで。」

クスッと自嘲気味に笑ってくる松原さん。


…案外この子、性格悪そうだなー。


「や、別に。関係なくない?

どうぞお構いなく。」


そう言うと、松原さんは顔を引きつらせた。