秋も深まり少し涼しくなってきた10月下旬。
朝のHRでの担任の発言で、いつも動物園並みにうるさいこの教室が、シーンっと静かになった。




『このクラスも、すでに半分の退学者と1/3の留年の危機迫ってる者がいるのは、己で分かっているな?……静にしろーっ!!……11月頭からはこの学校恒例の勉強合宿だ。一週間みっちりと。』







シーン……。





勉強合宿?……は?




私だけじゃなく、クラス全員が“は?”だ。





「知ってた?」




私は楓に聞いたが、首を横にブンブンと振った。そそして、分からないのポーズ。




『放課後までに班決めとけよ!一班5人な。あ、三浦は女子1人だから部屋1つ当たるぞー!』






ガラ……バン!!





それだけ言って担任は教室を出ていった。