龍鬼と私。

「そうかもね…でも、ゴメン…思い出せない。」



「そっか…。仕方ないさ。すぐには無理だろうしさ。俺も親から話されたことも合わせて話したし。」




「ゆっくりでｨｨだろ?な?」





李來が言い終わった後に亮汰が言う。





「うん。李來、ゴメン…。思い出すまで時間がかかるかも…。」




そう言うと笑顔を見せる李來。





「ｨｨよ。ちゃんと友達もいるみたいで安心した。」




李來は族であることを知ったハズなのに、彼らを“友達”と言ってくれた。
そのことに、私は嬉しく思った。





この日を境に李來も龍鬼のみんなも仲良くなり始めた。