「こらぁ!越谷くん!あたしのありさをいじめないでよぉ!」
「ひゃあ…!」
ありさを後ろからぎゅうっと抱きしめる子。
…お友達?
ていうか…。
「…えーっと…。俺、ありさをいじめたつもりないんだけど…」
まあ、少なくとも。
反応は楽しんでいたけども。
「でしょうね♪…でも…。まず、ありさと会話をするってだけでも、彼女には酷だったり…」
「え…?」
酷?
どういうことだ?
俺と話すのが嫌だったのか…?
…もし、そうだったら、ちょっと傷つくな…。
なんて、思ってるなか、彼女の腕の中のありさは、あわてふためいていて…。
当の彼女は、ニッコニッコと笑っている。
「この子ね、おもしろいの」
「ちょっ!しお…」
ありさの制止もむなしく、彼女は話し出した。

