で、俺もまぁ。
知ってるだろうけど一応名乗っといて…。
しばらくの沈黙のあと、俺は口を開いた。
もうひとつさっきから気になってること。
「…あのさ」
「はいぃっ!?」
うん。予想通り。
「そう。それ」
「……え?」
「…なんでさっきからキョドってんの?」
……普通に聞いただけなのに。
「……!あ…っ…」
超、真っ赤。
なに?
つっこまれたくなかった??
彼女は、りんごのように真っ赤に染まった両頬に手をあて、うつむいてしまった。
「ん?どうした?」
そんな顔を見ようと、俺が顔を近付けたその時…。
明るくて、高い声。

