LOVE PRECIOUS

死んだ。

そう思った。

でも…俺に痛みはなくて…

「レ…オ…」

「レナ…レナ!!」

レナが俺を庇って撃たれた。

「ハハハッ!男が女に守られるとは惨め だなぁ!」

「レナ…」

「殺す価値もない!!」

そう言ってゼロは暗闇に姿を消した。

「レナ!!レナ!!」

「レオ…ぶ…じ?」

「あぁ!大丈夫だからもう何もしゃべるな!!」

俺は服をちぎって止血をしようとした。

「もう…いいよ…私は…死ぬ…」

「黙れ!!」

「私の…はな…し…聞いて…」

「っ!」

聞きたくない!聞くものか!!

俺は手を休めず止血をした。

「レオ…私、幸せ…だよ…
 あなたみたい…な…素敵な…お兄ちゃん がいて…」

「!!」

レナが俺の手を握り動きを止めた。

「…離せ。」

「レオ…」