LOVE PRECIOUS



「大丈夫ですよ
少し変な夢を見たんです。」


そう言って笑うとナツキさんは多少納得したみたいで。


「それならいいけどよ。

とりあえず汗をふけ!

そうしないと余計に具合いが悪くなる。」


ぽいっと椅子にかかってたタオルを投げてきた。


「すみません。」


タオルを受け取って汗をふく。


「で、私に聞きたいことって?」


「あ、あぁ。

いくつかあるんだけどよ。


まずはさっきの食堂での事だ。」


やっぱりね…
ナツキさんだもんね。
一筋なわではいかないよ。


「今朝お前はものすごく血の気のない顔をして食堂へきた。
見るからに病人だ。

なのに….
シンから水をもらった瞬間顔色は良くなり具合もよくなったと見えた。」


「多分水分が足りてなかったんだと思いますよ!
ほら今だって汗かいてたし!」


「違うな。」


スッパリと私の意見を否定された。


「あの水の中に何かが入ってた。
そしてそれを入れたのは船医であるシンだろうがそのものをシンに渡したのはジェーンだ。」


当たりすぎてる…

ナツキさんってこんなに頭が回る人だったの!?

しかも素晴らしい観察力!!

俺様が取り柄だけのわがまま船長かと思ってたぁ!!


「……お前。今失礼な事考えてるだろ。」


『ギクっ』


「あは、あはは!
そんなわけないじゃないですかぁー!」


笑い飛ばすが勝ちだ!!


「…まぁ、今はそんな事どうだっていい。

お前は今朝何が起きた?
そしてお前の企みはなんだ?」


「た、企み!?」


あれ、これ完全疑われてる?
私が敵だとか思われてる!?


「そうだ。
お前が何らかの事を起こそうとして俺らを潰そうと考えているのなら手っ取りばやく俺がお前を始末してやる。」


「ま、待ってくださいよ!!
これだけ長く船に乗っているのに信じてもらえないんですか!?

私は何も企んでません!!」


この人本気だ…
本気で私を…


「だったら洗いざらい話すことだな。」


ナツキさんのまっすぐな目が私を捉える。

あぁ…そうか。
この人は船長だ。

みんなの命が大事なんだもんね…