「ハル。
これが読めるか?」
「わ、私に!?」
「そうだ。」
俺達も気になってハルの所へ集まった。
「何だこれ?
ただの記号じゃねーの?」
「…しかし、解読という事は暗号なのだろう。」
ナオが言うとおり紙切れにはただの記号としか思えないものばかりが並んでいた。
「これは厄介だな。
いろんな国の言葉や闇組織の暗号式も使われてる。」
シンが苦笑して俺を見た。
もしハルが闇組織の暗号を理解できるのならどれだけ頭がいいのかと考えてしまう。
「私にはあんまり理解ができないよ…?
ごめんね、お姉ちゃん…?」
ハルが申し訳なさそうにアイを見た。
「そうか….
ありがとう。」
そしてさっきまでの鋭い目とは違い優しい目でハルをみた。
こいつはどんだけ表情を変えるんだよ。
「そういうことだ。」
アイはジェーンの方へ向いて言った。
「ハルにも解読できなかった。
それにランにも解読できなかったんならそれは…「ふざけないで!!!」」
ビクっ!!
アイ以外、つまり俺を含め皆がジェーンの声に驚いた。
ジェーンはぎゅっと拳を握りしめうつむいて震えていた。
そしてキッと顔をあげて再び怒鳴った。
