LOVE PRECIOUS



「そうだったのか。」


「…だからハルはジェーンとアイのやり取りを苦しそうに見ていたのだな。」


「えっ!?」


レオさんにそう指摘されて初めて気づいた。


「確かにお姉ちゃんのことを私よりも知ってるジェーンさんをみて苦しくはなりました。」


「でも、
記憶がなくたってアイはお前をそばに置いておきたいんだ。

あいつは重度のシスコンに近いからな。」


ナツキさんはそう鼻で笑って言った。


慰めてくれてくださったんだよね。

不器用な人。


「ナツキは本当に口下手だねぇ。

素直に心配するなってあってあげればいいのに。」


そんなナツキさんをみてシンさんがからかうように隣で笑っていた。



「うるせぇ!!」


「ふふっ、
みなさん。ありがとうございます!!」


お姉ちゃんがこの船の人達を信じる理由が分かった気がする。


ここはとってもあったかい場所だもの…


ハルSIDE終わり