LOVE PRECIOUS



その日の夜。


私達はジェーンが加わった事でより賑やかな夕食を迎えていた。



「アイのオカズいっただきぃ!!」



「あぁ!!
私のオカズ!!」



いつものようにナオとのオカズ争奪戦が始まる。


「何負けてるのっ!!
男なら反撃しなさい!反撃!」


そこにジェーンが突っ込んでくる。


「まてまて!!
アイは男じゃなくて女だからな!?」


ジェーンの言葉にナオがつっかかる。


あ、隙できた。


もらっちゃぉーっと。



「もらった!!」


私はナオのお皿にあったオカズをすべて口の中へ入れた。


「あぁ!!!
ぜ、ぜんぶ食いやがった!!!」


「あんたが私につっかかるからそうなるのよ。」


ジェーンはナオを見て鼻で笑った。


その光景をみてみんなも笑う。



「くっそぅ!!」


ナオはワナワナ震えている。



オカズぜんぶとっちゃったもんねー。


やっぱりちょっと分けてあげたほうがいいかな?


「だ、大体な!!

お前はアイのことを何だと思ってんだ!?」


「何って、

私のダーリンよ?
当たり前じゃない!」


「…そもそもそれは異性に向けて言うことばだろう?」


レオさんが珍しく口を挟んだ。



「アイはそういうの関係ないの!

わたしと会ったときは男だったんだから!」



「そりゃどう考えてもおかしいだろ?」


ルカさんが大笑いする。


「ジェーン?
それ以上昔のこと言ったらどうなるか分かるよね?」


収集がつかなくなりそうだから早くこの話を切ってしまおう。


ハルも不安そうな顔してるし。