LOVE PRECIOUS


「ほんとに、不思議な娘だ…」

隣でシンが呟く。

「怖ぇよ。俺。」

ルカが震える。

「さぁ、どう償う?」

俺の手にも汗が滲む。

「これが…ほんとのあいつの姿か?」

いつもの笑顔とは違う…
殺意の目…

にこやかに笑う口は
無表情…

「こんなアイツ…
知らない…」

「さぁ!
テメェら!かかれ!」

男の叫びと共に一気に襲いかかってくる相手。


「お姉ちゃんっ!!」

ハルの叫び声。

俺は…目を閉じてしまった。

いつもの俺なら怖いとか思わない

でも、今だけは…
とてつもなく怖い…

相手の血にそまるアイを見ることが…