その日の夜
貴司くんに渡すタイミングが
おとずれた。


「―…これ、
 よかったら…」

「…マジで?いいの?」

「…うん」

「…ありがとう」


必要最低限の会話。

昨日の夜、2人で話したのに
私は恥ずかしくて
走って部屋に帰った。


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