「へーぇ。

シオにぃツグにぃのおつかいに、

君たちが付き添って来たの。」

「そう。ところでなんで国会議事堂前に行きたいの?」

「イノセくんが言ったろ。

ボクが行ってる姿が見えるって。

だったら行くべきだろ」

「その前から、行きたいってゴネてたじゃない。

あれはどうして?」

「…………」

「あ、赤くなった!

デート?

もしかしてデート?

きゃぁっ、そうなんだあ!」

「ち・が・うっ!」

大はそうっと、手紙を開いた。

――国会議事堂前に来られたし。

自分がどう転ぶかはわからない。

でも絶対に、今のままはイヤだった。