手持ちのお金…あの日、逃げる前に貰ったお金が…底つきた。


…死ぬのかな?
…飢え死にだろうな。
「おいおい、お嬢ちゃん。そんな所で倒れなさんな。ほら、これあげるよ。」
どこからか、声が聞こえた。
そんな言葉のあと、目の前に何か現れた。
…何だ、パンか。
「…いらない。」
「何でだい?あんた、死にそうじゃないか!食べた方がいいぞ?」
「…生きている意味なんてない。だから死ぬ。…私にかまわないでくれ。」
私はそう言って彼を睨んだ。
…何だ、年老いたじいさんではないか。
「なら、わしがお前に生きる意味を作ろう。…嬢ちゃん、名はなんてんだい?」
「…ラーナ。」
「ラーナか。いい名だ。わしについて来い。わしは剣を作ってる。ラーナ専用の剣をつくってやろう!」



ーーーーーー14歳になった。
じいさんは死んだ。寿命なのか、私がいたからか…。やはり、疫病神なのか?
…じいさんがくれた剣。
今となっては形見…。
これだけは持っていこう。