「ありがと」

「…うん」

短いやりとりのあと、二人はカフェを後にした。
街を二人でぶらぶらしながら、どうやらこの街の人間じゃないらしいフェリクスは物珍しそうに街を眺めている。

「ねぇ、あなたの洋服を買いに行こう」

レアはフェリクスの腕を引きながら、彼の為の生活雑貨を買い集めることにした。
いつまで続くかはわからない、この不思議な同居生活の為に。




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