その声に振り返る周りは
ニヤニヤしてたり
コソコソ話ししてたり


沢尻君はそんな空気に気づき


『柚乃?俺が好きなのは柚乃だからさ』


なんてその場しのぎの
言葉を並べて
丸めこまそうとしてる


そんな簡単な女ぢゃ
ないっての…!


さっきまでそんなに
怒ってもなかった私なのに
だんだん腹が立ってきた


なんで私ばっか
こんな目に!って


『私は沢尻君好きぢゃない』


『え?』


『バイバイ』


そう言って一発


パチンー…!


と沢尻君の頬を叩いた私
誰かを叩くなんて初めてだな