『あんたバカ?』
『え、バカって』
『なんで、行かなかったの?せっかく二人きりなのにーほんとバカ!』
うぅ……
バカってひどい。
『だって、嘘なのに 』
『もー嘘でも二人きりなりたくないの?』
『それは…』
なりたいけど、でも嘘だし。
もしあんなに心配さしてしまってるのに
嘘ってバレちゃったら…
そう考えたら怖かったんだもん。
『あのね、あんたライバルは腐るほどいるのよ?いいのあんなハイエナ女共が彼女になって』
ハイエナ女なんてひどいよ美紗。
でも、絶対やだよ。
『知らないよ、積極的ならなきゃ 』
『頑張る、』
そう言うと美紗は頷いて
よく言ったと言ってたけど
嘘は止めよう。
そう決めたのも確か。
お昼休み、私は美紗と食堂に行った。
今も長々と説教されてる。
美紗、わかってくれたじゃん。
なんて思っててもまた怒られるから言わない
『げ!ハイエナ女共』
隣でそう口に出す美紗、
その言葉に周りを見渡す私。
蓮斗だ。

