なに……
鼻にかかる蓮斗の匂い。
唇に伝わる感覚。
全身が唇に集中して
なにがなんだかわからずに
ボーッとしてきて…
ストン―…
たってられなくなって
崩れてしまう私の体勢。
それでも離してくれずに
腕を握られたまま。
『れ……んんっ…とぉ…』
ハァっ…
と漏れる蓮斗の吐息が
また私を刺激して全身が茹でられたみたい
熱くなっていく。
もうわけがわからない。
なんでキスするの?
好きぢゃないのに…
だめだ…考えられない…
『んっ…ハァ…』
ようやく離してくれた蓮斗。
目の前には
数センチの近さにいる蓮斗の顔。

