「ちょっとー?トロいんだけどー?早くしてくんない?」



腰に手を当てながらクラスメイトが言った。



「ご、ごめんな…さい!」



あたしは数人のクラスメイトのカバンを持ちその子達の後を追った。



「ほんと、トロいよねー」



もう1人のクラスメイトもいう。



「あんた名前"トロい"にすればー?」



その言葉を聞いて数人のクラスメイトが笑った。



怖くて何にも言えないあたしは黙って後ろを歩いた。