背中を合わせて【完】

「俺は海外に行っていろんな愛の形を見たい、広めたいって思ってるけど、それは職になるわけじゃないし、誰かのためになるわけでもない。何のために?って聞かれたら、自分のためとしか今は答えようがないんだ。」



前に夢を語る零は輝いて見えたのに、夢を追う零にも不安があったことを未夜は初めて知った。



「その答えを探すためにも海外に行きたいと思ったけど、平和な日本で育った俺がどれだけ他の国に通用するのかが一番不安なんだ。もしかすると海外で生涯を閉じることになるかもしれないし、とてつもなく辛い日々が待ってるかもしれない。」



未夜は今まで零の夢にすごいということばかり思っていたけど、よく考えれば零の言っていることはすべて理解出来る。


日本みたいに平和で国民が守られている国ばかりじゃないんだ。


観光地に行くのとは違う零の夢は、ものすごく過酷なもの。


応援すると言ったものの、再び未夜に不安が襲ってきた。