背中を合わせて【完】

未夜も教室にある求人票のファイルが見たいと思っていたからちょうどいい。



放課後、凛はパソコン室に行ったのを見送った後、机で音楽を聞きながら求人票に目を通す未夜。


別にやりたいと思う仕事もなくて、どんどんとページは進んでいく。


すると目の前に影が出来てファイルの文字が見えづらくなった。


その影の原因を探る為に顔をあげると、目の前にはパソコン室に行ったばかりの凛。


イヤホンを外すと凛がふくれた顔をして今ここにいる理由を話し始めた。



「パソコン室、2年生が検定の練習で使ってるから今日は使っちゃダメなんだってー。」


「そっか。タイミング悪かったね。どうするの?明日出直す?」