背中を合わせて【完】

零はどんどん自分のことを決めていく。


圭には零が遠くの存在になるんじゃないかと不安にかられた。



「圭は?高校どこにするか決めたのか?」


「ああ、春海高の理数コースにでもしようかと思って。」


「そっか。近くていいなっ。」



零が高校に行けないのに、圭だけが高校に行くというのが少し罪悪感を感じさせた。



「圭。約束しろよ!絶対に高校を卒業するって。」



そんな圭のくらい気持ちを読み取ってか、零は圭に拳を向けた。



「おう!零の分まで高校生活送ってやるよ。」



零の拳に圭の拳も向けられて、トンっとぶつかり合う。


これで男の誓いが成立した。