だんだんいらついてきて、
バンッと思いきりドアを開けた。
「出てくるとか度胸あるね」
そう言われたけど無視した。
私は軽く笑って、素通りした。
「おい、聞いてんのか?」
そんな言葉も無視して
私はトイレから出ようとしていた。
「キャッ」
突然腕を引っ張られた。
「何…?」
私はビビる様子を見せず、
聞いてみせた。
「人の好きな人とるのって楽しいんですかぁ?」
と、一人が挑発的に言ってきた。
するともう一人が、
「アイ、かわいそー。
葵さんってそんな人だったんだぁ。
こわーい、ありえなーい。」
と、大きな声で言った。
バンッ
「いった」
いきなり押されてトイレのドアにぶつかった。

