蓮は、あたしの肩に腕を回し引き寄せると、倉庫全体に叫ぶ。



「コイツは一ノ瀬 美桜だ。今日から狼姫になった。お前ら!命に変えても守りぬけ!!」



凛とした声が倉庫に響き渡った。


「「「おぉー!!」」」



負けないくらいの叫びが同じく倉庫に響き渡る。



「軽く自己紹介してこい」



蓮に背中を押されステージの真ん中に立つ。


―…っ、

改めて見るとすごい人数。その多さに思わず圧倒される。




『今日から狼姫になった、一ノ瀬 美桜です。まぁとりあえずあたしからは一つだけお願いがあります。
もし、危険な事があったらあたしの命より自分の命を優先してください。
あたしは…皆に守られるだけでは嫌。自分の命は自分で守る。
だから、自分を第一に考えて下さい。
それだけです。これからよろしくお願いします』




自分の伝えたいことをハッキリ言い終え、ペコっと一礼して後ろに下がると、