紅龍〜過去に囚われし少女〜




しばらくたっちゃんと話してから教室に戻るとほとんどの人が、帰りの支度をしていた。


長く喋りすぎた。思いながら帰る支度をしてると、



「美桜ちゃん!」



名前を呼ばれる。後ろを向くと、教室のドアに銀狼の幹部、隼人が来た。



「今から、倉庫に来てくれない?蓮が話したいことがあるらしいから」



話したいこと、か。どうせ姫になれでしょ?


“前に進まなきゃなんも変わんねぇだろ”


脳裏に、たっちゃんの言葉が浮かんだ。それとともに思わずフッと口元が緩むのが分かった。

変わらなくちゃね。



『――いいよ』



意をけしてあたしはそう言った。