紅龍〜過去に囚われし少女〜




「それとね―…」



陽向が言いにくそうに口を開いた。



「僕たち、銀狼の幹部なんだ」



「俺と陽向と巧が幹部で雅也が副総長、蓮が総長なんだぜ」



そのあとに隼人が付け足して言った。

は?コイツ等が。あいつめわざと同じクラスにしたな。後で怒鳴りにいこうかな。



『ふーん、で?』


「「「「は?」」」」


ん?なんか皆驚いた顔してんだけど。そんな中、陽向が不安そうな顔で聞いてきた。



「怖がらないの…?」



はぁ、なんでそんな不安になってんだか…。心の中で溜め息をする。



『なんで?別に陽向達は陽向達じゃん。あたしは銀狼っていうブランドに興味あるんじゃないし。

そこら辺の女共と一緒にしないで』



そうキッパリいい放つ。そんなんでトップでいれるのかな。すると、ずっと無言だった蓮が…、



「――…ブッ」



突然ふいた。