「おはよーさん!」

「……おはよう。」

朝からテンションの高いセッテの笑顔が、眩しい。
今日は何故だか珍しいぐらいに、やる気が起きなかった。
自分でも不思議なぐらいだ。
いつもならこのテンションにつられて、自分もやる気が起きるのに。
イベントが終わったせいで、燃え尽きたとでもいうのだろうか。

セッテは「お邪魔するで~」と上がり込み、いそいそとキッチンへと向かう。

持参のエプロンをつけて、ワイシャツの袖を折るのを、ついぼんやり見つめてしまった。
幸い、気付いていないようだ。

手持無沙汰な佳乃は、ソファーに座ってみたものの、イベントも終わってしまったので、いつものように手元に書類が無い。