帰宅部にお任せを

「俺の親父と楓の親父が兄弟なんだ。別に同じ 名字になったって珍しくないでしょ?」

確かに。

黙って頷くと彼は愉快に笑った。

「君らはいきなり静かになったり、 かと思えば発狂したりで面白いね」

ムカッ

「「馬鹿にすんなっ!」」

「ほらね」


どうやら彼の方が一枚、いや下手したらそれ以 上かもしれないが上手らしい。

「自己紹介もしたんだから、俺は帰宅部に入れる んだよね?」

彼はもうすっかり入部した気になっている。

確かに自己紹介をしろとは言ったけど、それで入れると言った覚えはない。


廉が一歩前に出た。

「残念ながらそれはただの部員の俺達が決められること じゃない。部長であるお前の従兄弟に申し出 ろ」

わたしも小さく頷くと、彼はため息をこぼす。


「しょうがないな。今日の放課後にでも伺う ことにするよ。じゃあね」

金髪をなびかせて彼は行ってしまった。