千年かけて恋をしました






「覚えて・・・いないのです。」

沈黙は如月の小さな小さな

弱々しい囁きで途切れた。

「私は 久道様の家で

 記憶をなくしているのです。」

「はぁ!?なんだと!?

 全く。どいつもこいつも

 記憶喪失なのか!?」