私はその時9歳でした

貴族が住んでいる屋敷の庭で

散歩をしておりました。

歌を詠んだり

飛んだり跳ねたり・・・。

その時詠んだ歌は

今でも覚えています。

『この愛を受け止めてはくれぬかと

 君を思へば春風が吹く。』

この歌は私の

目には見えない

空想のお方に詠んだつもりでした。