「・・・。」 如月が俯いて何やらボソボソを呟いた。 「母上は・・・死にました。」 「え・・・。」 「父上も・・・。」 「お前・・・親いないのか?」 「はい・・・そうなります。」 「じゃひとり暮らしなんだ。」 「そぉ言うのでしょうか・・・。」 「・・・仕方ねぇな。」 俺は彼女の肩を抱いて 小さな折りたたみ傘の中に入れてやった。 「・・・。」 彼女が顔を真っ赤にする。 俺は自分の行動が少し恥ずかしくなって 顔が カァッと熱くなった。