でも・・・

「それじゃぁ久道様が

 濡れてしまいます!」

「え・・・?」

俺は濡れても平気だ。

とにかく走って早く帰りたい・・・。

「い・・・いぃです。

 私ここで雨が止むのを

 待っていますから。」

如月が俺に傘を握らせる。

「何言ってんだよ。

 早く帰らないと・・・お母さんとか

 心配すんじゃねぇの?」