音を潜めてドアを開け、慎重に家の2階の廊下を見回す。
階下に進むための廊下と背中合わせの父の書斎からは出る音は聞こえたのかもしれないが、入る音は全く聞こえなかったのは確かである。
向かいの2つ下の弟の部屋のドアをそっと明け、私は告げる。
「このままでも埒が明かないよ。恵一、出ろ。行動するんだ」
恐ろしさから否定するならいっそ切り捨てようかとも思っていたが、弟は黙って付いてきた。
まるでプレイステーションのゲームのシチュエーションのように、私たちは隠れながら進む。
階下に降り、なんとかキッチンまで進む。ここまで誰とも遭遇しなかったし、すんなりと外にまで出られるだろうか?
そう考えながらラジオと水を入れた水筒と塩を調達した。正直塩なんぞ持っているあたり最初から自信も希望もさほど無かったかもしれない。
―そんな事だからか?-
階下に進むための廊下と背中合わせの父の書斎からは出る音は聞こえたのかもしれないが、入る音は全く聞こえなかったのは確かである。
向かいの2つ下の弟の部屋のドアをそっと明け、私は告げる。
「このままでも埒が明かないよ。恵一、出ろ。行動するんだ」
恐ろしさから否定するならいっそ切り捨てようかとも思っていたが、弟は黙って付いてきた。
まるでプレイステーションのゲームのシチュエーションのように、私たちは隠れながら進む。
階下に降り、なんとかキッチンまで進む。ここまで誰とも遭遇しなかったし、すんなりと外にまで出られるだろうか?
そう考えながらラジオと水を入れた水筒と塩を調達した。正直塩なんぞ持っているあたり最初から自信も希望もさほど無かったかもしれない。
―そんな事だからか?-
