私が急いで体育館に入り、自分の席に座るとちょうど式がはじまった。
危なかったー。ぎりぎり。
「危なかったねー。ぎりぎり」
…ん?
私の心を代弁したような声が隣から聞こえてきた。
隣を見てみると、ショートカットでボーイッシュな感じの女の子が座っていた。
座っているけど、私より背が高いことがわかる。
スラッとしていてスタイルの良い美人さんだ。
「あ、うん。
ちょっと校舎に見とれちゃって。
間に合って良かったよー」
「この学校の校舎すごいよね!!
あたしも最初見た時びっくりした。
あたし、長谷川香奈(はせがわかな )。あなたは?」
「片倉美咲(かたくらみさき)だよ。
よろしくね。
香奈って呼んでいい?」
「もちろん!!あたしも美咲って呼ぶね!!」
早速友達が出来ました。しかも美人の。
やったー!!私の高校生活順調ー!!
とか喜んでたら、ふとさっきのぶつかってきた奴の顔が浮かんできた。
またイライラしてきたよ…。
なんなのあいつ!!
「___次は、生徒会長からの「きゃああぁぁぁぁ!!」
在校生の女子からの甲高い声によって校長の声が遮られた。がんばれ校長。
でもなんの悲鳴?
その疑問はステージに上がってきた生徒会長を見た瞬間に解決した。
すっごくイケメン。
栗色の少しウェーブのかかった髪。
ハーフっぽい顔立ち。
そして顔ちっさくて脚長い。身長も高い
生徒会長はイケメンという言葉を具現化した様な人だった。
これは悲鳴もあがるわけだ……。
その後、生徒会長が何かするたびに悲鳴があがり
そのまま入学式は終わった。
