【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参







 そのとき




 かすかだけど





 ドアが開く様な音が聞こえた。





 僕は窓を見ていたし





 廊下も室内も真っ暗だから





 部屋のドアが開いても





 気付かない。





 僕は息を殺して





 様子を窺った。





 苦しいけど





 我慢。