【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参






「べ、別に?何もねえ」



 奏太さんの声がかすかに震えている。




 あ、そっか。




「奏太さんも緊張、してるんですね?」



 私が言うと、奏太さんは顔を真っ赤にして。




「バッ…緊張してねぇし!つか、敬語使うな!」




 奏太さんが怒鳴った。




「え〰〰〰」



「え、じゃねぇ。俺たち、恋人なんだぞ!」




 恋人同士が敬語使ってはいけないという法律はないよ?