【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参





 奏太SIDE



「本当にきれい…。ね、奏太さん?」




 花蓮が俺の方を見た。




 ドクン!



 心臓が跳ね上がる。



――いいか、奏太。女を虜にする指南(アドバイス)だ。女は直球に弱い。だから、褒めるときはベタかな、って思っても、直球で褒めろ。




 親父の言葉が脳裏に浮かんだ。




「…花蓮のが、綺麗だよ」





 俺が言った途端。



 花蓮が真っ赤になった。