【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参






「でも、奏太さんって、案外ロマンチックなこと言いたいんだね」



 私が言うと、



「ンなんじゃねえ!」




 奏太さんがヘルメット越しに怒鳴った。




「は、恥ずかしいなら、言わなくていいから」



 私だって、恥ずかしいし?




 にやけちゃったら、どうしよ〰〰〰。




「……俺さ、ちっさい頃に親父に連れられて、二人で星見たんだ」