尚も怒鳴る奏太さんを、龍太さんが羽交い絞めにした。 「ぐえ!」 奏太さんが、蛙が踏みつぶされたみたいな変な声を上げた。 「何しやがるっ!」 「奏太は怒りすぎだよ!見ろよ、花蓮ちゃん、怯えてるだろ!」 奏太さんが私の顔を見て、俯いた。 「わりぃ…。けど、じゃあ、俺、どうしてりゃよかったんだ」 それを言われると、私もわからなかった。ただ、すごくわざとらしい様子見て、なんか嫌だった。 そう言うと、奏太さんは小さく 「そうか」 と言った。