俺たちは…すごい偶然の中で巡り合えたんだ…。それって、すごい奇跡だよな。 俺と花蓮が結ばれたのは、七帆が花蓮を捨てたおかげだ。 …もしそうじゃないとしたって俺はそうだと信じたい。 「…だね…」 花蓮はそのまま、俺の方に倒れこんできた。 俺はナイフを掴み、引っこ抜くと、投げ捨てた。 キンッ。 ナイフがコンクリートの上に落ちて、甲高い音を奏でた。