【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参






 私は顔を上げて





 驚愕した。





 ナイフは奏太さんの脇に刺さっていた。





「…っ!」





 ナイフを握ったまま、動けなかった。




 足が震える。





「う…そ」




「花蓮、冷静になれ」





 奏太さんが苦しそうな顔で。