【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参







「図星でしょ?アンタは私の娘なんかじゃないわ!…化け物の子よ!人でもなく、獣でもなく!」





 化け物の子…。





 私は完全に我を忘れてしまった。





 それだけは確かだった。





 まだポケットに入れっぱなしの折り畳み式ナイフを取り出す。




「アンタなんか…っ、死んじゃえばいいんだ!アンタがいなければ!私はこんなにも苦しまずに済んだのに!!」





 ナイフを振りかざし、私は七帆に向かって突きだした。





 ズブリ、とした感覚。






 肉に刃が刺さったんだ。