【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参








「忘れたとは、言わせない!生まれてすぐに、森に捨てられたアンタの娘、花蓮!」







 七帆が明らかに動揺した。






「そんなヤツ、とっくに死んでる筈だわ!」




「…そのまま、捨てられていたらね!でも、私は生き延びた!大切な人に助けられたから!」





 私は向こうで戦っているルークを見た。





「…そういえば、捨てたわね…人が通らない森の奥に。よく生きてたわね、それとも何?アンタは獣に育てられたわけ?」





 言葉に詰まった。




 だって、それが事実だから。