【完】三つ子のヤクザと狼娘 巻ノ参






 私は、フラフラと七帆に歩み寄った。





「花蓮ちゃん?」




 後ろで龍太さんの



 拍子抜けた声。





 私は立ち止まらなかった。





「本郷、七帆ぉ!」




 私の声に





 鬼が振り向いた。





「…誰、あんた」




 七帆がめんどくさそうな口調で。