「よし、行くか」 奏太さんの口調は さっきよりも和らいでいた。 「あ、あの、行くってどこに‥?」 「内緒」 「てゆーか、奏太さん、免許持ってたの?」 私の問いに奏太さんは うぐっ、と声を詰まらせて。 「瑛太の免許、パクってきた」 ポケットから出したのは 瑛太さんの免許証。 まさかの…。