「あ、奏太ぁ?」 百合さんが大声で。 「なんでお前が花蓮の携帯に出るんだよ」 不機嫌そうな 奏太さんの声が私の耳にまで届く。 「まさか、電番間違えたか」 奏太さんが慌てた風に。 「だーいじょうぶ。合ってるから」 楽しそうに、百合さんが言った。 「まさか、花蓮、お前んとこにいるのか?」 百合さんが私の方を見て、 「さぁ? ご想像にお任せするわ」