ピーンポーン…

朝の忙しい時間に玄関のチャイムが鳴る。


『ちょ…柚子!!出てきて!!』


化粧で忙しいお母さんが玄関を指差す。


「え~!!も~…」


あたしはどたどたと玄関に行き、鍵を開けた。


「誰??」


『ゆず姉~これありえなくねえ?』


玄関に立っていたのは
着慣れない制服をゆるく着て
今にも不満を爆発させそうな
少し小さめの男の子だった。